迷惑なんて思ってないよ
不安と期待で胸がいっぱいのまま、待ち合わせの駅に着くとハルくんともう一人眼鏡をかけた女の人の姿があった。ハルくんよりも少し年上の綺麗な女の人。そっか、元々高望みだったんだ。女として見られようなんて無理な話だったんだ。
浮かれていた自分がバカみたいに思えて足が止まってしまった私の背中を軽く、でも力強く叩いたヒナちゃんは私の手を握ってハルくんの所まで歩き始めた。ヒナちゃんの表情は何処と無く怒っているように見えて、どうして一日だけの友達のためにそこまでしてくれるのだろうと不思議で仕方無かった。

「あの、何なんですかあなた。彼とどういう関係?」

「何?このガキ。邪魔しないでくれる?て言うか、私の方が年上なんだけど?」
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