迷惑なんて思ってないよ
自分のした事に落ち込んでいると、津田さんは写真を一枚撮ってから誰かを呼んだ。疑問を浮かべている私の前に現れたのは唯野さん、畑山さん、山中さんの三人だった。皆、両親の知り合いだった。あの津波から皆さん老けていたけれど、格好良い事には変わりなくて少しだけ安心している私がいた。

「元気にしてたか?」

唯野さんは男気があるのに優しくて、私の初恋の人だった。でも、年が離れ過ぎているせいで子供としか見てもらえずに諦めたんだよね。

「結華ちゃんは体操着なんだねー。ちょっとざーんねん」

「ここは涼しいんだな」
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