迷惑なんて思ってないよ
彼女の部屋を変えろと言えば特別扱い出来ないと言われると分かっていたから、俺の部屋で構わないって言ったけど、手出ししないとは言ったけど。彼女は俺と一緒の部屋で良かったのだろうか。本当はちゃんと女の子たちと過ごして同性との思い出を作りたかったんじゃ。それにもし、彼女に恋愛感情として好きな人がいたとしたら。俺たちの関係を誤解されたら俺はまた彼女に迷惑を掛けた事になるんだ。

「凛太郎くん?」

「あっ!ううん!先行ってるから!」

俺は逃げ出すように外へ出ようとした。彼女の心の中を考えると頭が破裂しそう立ったから。でも、扉の前には一人の女子生徒が立っていた。
ぶつかってしまった事を謝るとその子は首を横に振った。どこか痛めてしまったのかと訊くとまた首を横に振る。
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