迷惑なんて思ってないよ
正直羨ましかったけれど、良い経験になったと慶太郎と一緒に話していた。まさか、友達に大きな事件に巻き込まれている人がいるなんて思っても見なかったから。

「結華ちゃん兄弟の距離が近いのは両親にあったとはねぇ」

「そりゃあ海も怖くなるよな・・・」

「足の置く場所一つにしてもあそこまで注意して歩いたのは初めてだー」

「あんなに感情の動いた柏崎さん見たの・・・、初めてだったな・・・」

話が噛み合っていないのはお互いに分かっていた。でも、例え噛み合わなくても声に出さないと心の中を整理できなかったんだ。
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