ある日、学校に監禁されました。
ドアが開けられた瞬間焦げ臭い臭いが鼻腔を刺激し、嫌な予感がした。


「まさか、調理室じゃないよね……?」


音が聞こえて来たのは本館からだった。


調理室で火を燃やしていたことは、この目で見ている。


「まさか。爆発するようなものはなかったはずだ」


新人はそう言った


確かに、調理室にあるものは安全だ。


でも、化学室に行けば沢山の薬品があり、爆発を起こすものだってあるはずだ。


もし、なにかの考えで薬品を火の中に入れたのだとしたら……?


そう考えると、居てもたってもいられなくなり、立ち上がった。


「行くつもりか?」


新人にそう聞かれて、あたしは頷く。


あたしたちは調理室で火を使っていることを知っていた。


知っていながら、誰にも伝えていなかったのだ。


「確認してみなきゃ」


あたしはそう言い、新人と2人で図書室を出たのだった。
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