ある日、学校に監禁されました。
そう感じたのはつかの間のことだった。


2人の顔が青ざめていることに気が付いたのだ。


「新人、なにかあった?」


そう聞くと、新人はなにか言いかけて口を閉じてしまった。


言いにくいようなことがあったのかもしれない。


再び、嫌な予感が胸をよぎる。


「速水アキホって子を探すことになった」


「え?」


あたしは新人の言葉に首を傾げた。


聞いたことのない名前だ。


「昨日、襲われてた子の名前だ」


そう言われて、あたしは女子生徒の顔を思い出していた。


とても綺麗に整った顔立ちだった。


「その子なら、菊山先生と一緒にいるんじゃないの?」


「それが、どこに行ったのかわからないらしい。それに……」
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