ある日、学校に監禁されました。
「写真撮ってたじゃん」


「写真なんて撮ってないよ」


そう言っても恵里菜は怒った表情を変えなかった。


「またユーキからの連絡?」


「そういえば、敦美と知枝は大丈夫かな? 喧嘩になってない?」


「あたしの質問に答えてよ!」


恵里菜に腕を掴まれて、あたしはその場に立ち止まってしまった。


「だって……仕方ないじゃん」


あたしはうつむいてそう言った。


みんなだって、きっと写真を送ってほしいと願うだろう。


「仕方ないって……本当にそんな風に思ってる?」


そう聞かれたら、なにも言えなかった。


本当は断ることだってできる。


でも……今のあたしにその選択肢はなかった。


「あたしは大丈夫だから」


あたしはそう言い、そっと恵里菜の手をほどいたのだった。
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