ある日、学校に監禁されました。
停電
ビデオ通話で最後に見たのは、血に濡れた住人の笑顔だった。


住人もとっくに限界だったのだ。


そこに現れた昌良が餌食になってしまった。


「外に出た全員が死んじゃったね……」


食堂の床に横になっていた恵里菜がそう呟いた。


もう乾いているけれど、頬には涙のあとがクッキリと残っている。


あたしはなにも返事ができなかった。


昌良だけは生き残ってくれると思っていたのに……。


「それより、学校内から食料がなくなったらどうする?」


そう言ったのは弘成だった。


あたしは弘成の言葉に寒気を感じた。


いつか、そうなる日は来ると思っていた。


でも、今はまだ大丈夫だと自分自身に言い聞かせ、見て見ぬフリをしてきただけだ。


「水は出るから、しばらくは大丈夫だ」


そう答えたのは新人だった。
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