ある日、学校に監禁されました。
あの女子生徒はドアが閉められた部屋の内側にいた。


窓が開けられる所だって見ていたことだろう。


それなのに悲鳴を上げたと言う事は……。


「もしかして、死にそびれたから……?」


あたしは唖然としながらそう聞いた。


敦美は何度も何度も頷く。


「あの子たち、きっと自殺なんだよ」


そんな……。


せっかくここまで生き延びる事ができたのに!


「ボーっとしてる暇はないよ! このドアを目張りしないと風が入ってきちゃうんだから!」


敦美に言われてあたしは我に返った。


「そう……だよね」


ショックを受けている暇はない。


とにかく自分たちが生き延びるために全力を尽くさないとならないのだ。


あたしは自分の気を強くもち、敦美と共に動き出したのだった。
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