ある日、学校に監禁されました。
「恵里菜、移動できる？」


そう声をかけるが恵里菜は辛そうに寝返りをうつだけだった。


昨日の晩もなかなか気温が下がらなかったから、熱中症になっているのかもしれない。


「支えてあげるから、頑張って」


恵里菜の肩に自分の肩を回して、力を込めて立ち上がろうとする。


しかし、ロクにご飯を食べていないので人ひとり支えることもできなくなってしまっていた。


少し動いただけでも息切れをしてしまう。


「千穂、ありがとう。あたしのことは大丈夫だから」


「ちょっと待っててね、ハンカチを水に濡らしてきてあげるから」


そう言うと、あたしはすぐに食堂を出た。


食堂の外も同じようにムッとした暑さが肌に絡み付いてくる。


このままじゃ、本当に命にかかわってきてしまう。


なにか対策を考えないと……。


そう思いながら最寄りのトイレへ向かうと、女子生徒が１人倒れているのを発見した。
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