ある日、学校に監禁されました。
しかしその目はどこも見ておらず、一心不乱に臓器を口に運んでいるのだ。


それを見た瞬間耐え切れない吐き気に襲われて、その場に嘔吐した。


今朝飲んだ水と苦い胃液を床にぶちまける。


「なにしてんの……!?」


敦美が咄嗟に止めに入ると、恵里菜はあたしたちへ向けてほほ笑んだ。


口の中も口の周りも真っ赤に染めて、恍惚とした表情を浮かべている。


それはとても正常だとは思えなかった。


「見て……人間の体にはこんなに沢山の水分が入ってるんだよ?」


そう言い、見知らぬ生徒の死体に手を突っ込み、腹部をグチャグチャと引っ掻き回す。


「ほぉら。こうして浴びればシャワーにもなるよ?」


腹部から取り出した血液を自分の顔に擦り付けて笑う恵里菜。


もう、見ていられなかった。


あたしは敦美の腕を掴み、強引に出口へと急いだ。


「どうした?」


教室を出ると目の前に新人が待っていたけれど、あたしは左右に首をふるだけで何も言えなかったのだった。
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