ある日、学校に監禁されました。
その言葉にあたしは力なくほほ笑んだ。


「いつから?」


「もう……ずっと前から」


「そっか」


薄々気が付いていたことだけれど、こうして言葉にしてくれると嬉しかった。


「だから、2人で助かりたいと思ってた」


「うん……」


「でも、今は……」


新人の声が弱くなっていく。


見ると、すっかり目を閉じてしまっていた。


「一緒なら死んでもいいと思ってる」


普段なら否定すると思う。


でも今は、新人の気持ちが嬉しかった。


「あたしも、そう思うよ……」


あたしはそう返事をして、目を閉じたのだった。
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