ある日、学校に監禁されました。
目張り
また、窓の外の木々が揺れていた。


今度の風はさっきまでよりも強かったようで、窓の近くにいたあたしの指先に触れた。


「痛っ」


思わず声に出してそう言い、指先を確認する。


微かに切り傷ができていて、血が出てきている。


窓は閉めていたのにどうして!?


そう思って振り向いた時、薄いカーテンが揺れているのが見えた。


「隙間風……?」


そう呟き、救急車とパトカーが事故を起こした場面を思い出した。


そうか。


車の中に乗っていても窓からの隙間風は入ってくる。


それでやられたのかもしれない!


そうなると室内だからと言って安心はできなかった。


窓やドアを完全に密閉することは難しい。
< 23 / 199 >

この作品をシェア

pagetop