ある日、学校に監禁されました。
「お前たちは先に教室へ戻ってろ。このクラスは目張りされていないから、目張りしてっから戻る」


臼山先生の言葉に甘えて、あたしと新人は１年生の教室を出た。


あの光景を見たときに思わず逃げ出してしまい、目張りなんてする暇はなかったのだ。


「飯田のやつはどうしただろうな」


教室へ戻る廊下で新人がそう呟いた。


さっき教室を出て行った男子生徒のことだ。


「そういえば飯田君と新人は仲良かったっけ」


「あぁ。２年に上がってから知り合ったからそれほど長い付き合いじゃないけどな」


「飯田君、外へ出たのかな……？」


そう呟いた時だった、当の飯田君から新人に電話が入ったのだ。


「もしもし飯田か？　今どこにいる？」


『小池先生に車を出してもらったところだ！』


その返答はあたしにも聞こえてきて、あたしと新人は目を見交わせた。
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