ある日、学校に監禁されました。

小池先生は若い美術の先生だ。


「車の中にいるのか？　危ないから戻れよ！」


そう言いながら、新人は廊下から外の様子を伺った。


教員の車は校舎裏から出入りするようになっている。


でも今その出入口は生徒たちの遺体によって封鎖されている状態だった。


だとしたら、出られるのは校門からしかない。


でも……。


「あ、あそこだ！」


新人がそう言ったので視線を向けると、１台の黒い車が生徒たちの遺体の上を乗りあげていくのがわかった。


四駆だったみたいだ。


それなら脱出することができるかもしれない！


そう期待をしたが、隣の新人は悲痛な顔を浮かべている。


「窓に目張りがしてあるけど、あの車じゃ無理だ」


「どうして？　目張りをしておけば風は入って来なくなるよね？」