ある日、学校に監禁されました。
ガチガチに固めて貼られたガムテープはそんなに簡単には剝がれない。


その瞬間……。


風が、ふいた。


窓の外に見える木々が揺れ、あっと思った瞬間に窓の外にいた生徒たちが赤く染まっていたのだ。


手足を切断された者、首と胴体が離れた者、脳味噌が飛び出す者……。


肉塊となったそれらは次々とその場に崩れ落ちて行く。


「あ……あぁ……」


あまりの光景にめまいがしてその場にうずくまってしまった。


恐怖と戦慄で体の震えが止まらない。


「どうした!?」


1年生の教室の目張りを終えた臼山先生が駆けつけて来た時、あたしも新人も、放心状態でその場に座り込んでいたのだった。
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