ある日、学校に監禁されました。
開けっ放しの窓から風が入って来た。


薄いカーテンが揺れて蒸し暑い教室内に吹き込んでくる。


あぁ、気持ちいい風が入って来たんだなぁ。


そう思ってもその風はあたしたちに届く前に勢いを失い、同時に窓際にいた数人の生徒たちが倒れ込んでいた。


一瞬何か起こっているのか誰もわからなかったと思う。


倒れたのは3人の男子生徒で、3人とも顔面から血を流しているのだ。


「え……なに?」


恵里菜がそう呟いた瞬間、3人の近くにいた女子生徒が悲鳴をあげて飛びのいた。


「痛てぇ……なんだよこれ」


「血が出てるぞ……!」


「くそ……なにかに切り付けられたみたいだ!」


被害を受けた3人の言葉に教室内は騒然となった。
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