ある日、学校に監禁されました。
「なぁ。俺たち外へ出ようと思う」


そう言って立ち上がったのは昌良だった。


昌良と仲の良い貴(カタ)と清人(キヨト)も同時に立ち上がっている。


「なに言ってるの?」


驚いた声でそう言ったのは敦美だった。


目を見開いて3人を見つめている。


「今日は朝から風が少ないみたいだし、今の内なら出られるかもしれない」


昌良は迷いのない声色でそう言った。


「1度外の様子を確認しないと、どうなってるかもわからないしな」


そう言ったのは貴だった。


3人とも本気みたいだ。


「外は危険だ。やめておけ」


臼山先生がすぐに異変に気が付いて、そう言った。


「わかってます。でも、いつまでも学校内にいることだってできないですよね?」


昌良はそう言い、教卓の上に置かれている食料へ視線を向けた。


今はまだ学校内に保管されている食べ物が十分にあるけれど、これから先はどうなるかわからない。


残っている生徒と教師で食べつくしてしまうのに、そう時間はかからないはずだ。
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