ある日、学校に監禁されました。
ここの住人の持ち物だろう。


「昌良、そのスマホ画面が見たいんだけど」


ふとある思いが浮かんで来て、あたしはそう言った。


『これか？　この家の人のスマホだけど……』


少し躊躇しながらも、スマホの電源を入れる昌良。


パスワード設定等はされていないようで、すんなりと入ることができたようだ。


「ねぇ、アイコンが見えるようにアップにして」


『わかった』


昌良がスマホを画面にグッと近づける。


すると、ピンク色のスマホのアイコンをしっかりと確認することができた。


その中にあったのは……『願う叶うチャット』のアイコンだったのだ。


あたしは一瞬息を飲み、それから『願い叶うチャット』を起動するように昌良に伝えた。


『だめだ。このアプリは起動できない』


何度か試してみてくれているけれど、アプリが起動する気配はなかった。


やっぱり、誰のスマホから試してみてもダメなのだろうか……。
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