ある日、学校に監禁されました。
☆☆☆

「あのアプリについて調べてみたけど、目ぼしい記事はなかった」


乾パンなどで軽い朝食を取っていると、臼山先生がそう声をかけてきた。


「そうですよね。だけど、学校内で亡くなっていた女子生徒も、昌良が逃げ込んだ先の人もダウンロードしてました……」


同じアプリを使っている人なんて、沢山いる。


珍しい事じゃないと思う。


けれど、どうしても引っかかった。


「もしあのアプリが関係しているとしても、使ってみることができないんじゃなぁ……」


臼山先生はそう言って頭を抱えた。


臼山先生も、小さな可能性にかけたいのだろう。


その気持ちは痛いほどに理解できた。
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