ある日、学校に監禁されました。
☆☆☆

調理室を確認したあたしたちはそのまま図書室へ戻るのではなく、他の教室も確認して回ることにした。


図書室に移動しなかった生徒や先生は、他にも一杯いるはずだ。


「どこの教室も血がこびりついてるね……」


床や壁に飛び散った血液が残り、そのまま乾燥してしまっている。


「あぁ……」


新人は深刻な表情で教室1つ1つを確認していく。


教室の残っている生徒と教師をみつければ声をかけ、そしてまた次の教室へと移動する。


「やっぱり、みんな固まっているね」


見ている内に、空の教室と10人前後が集まっている教室があることに気が付いた。


図書室がもっと大きければ、みんな入る事ができたかもしれないのに。


「あれ、この教室だけ鍵がかかってる」


1階の一番端の教室だけドアが開かないことに気が付いた。


普段ここは1年E組のクラスが使用している。


昨日も生徒たちが来ていたはずなので、誰かが故意に鍵をかけたのだろう。
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