ラブマジック[完]
「そんなで別れたりしないよ!」
『じゃあ、アイツか?』
「アイツ?」
『転校生』
立花くんのこと?
『アイツのこと好きなのか?』
「ううん。違うよ!」
『じゃあ、何でだ?』
「私が悪いの」
『何が』
「言えない」
『ちゃんと話せ』
「ゴメン。理由は話せない!でも、もう終わりにしよ?」
最後に「ゴメン」って言って電話を切った。
それから、壱馬からのかけ直しはなく。
「別れ………ちゃった………」
別れちゃったよ………。
隣の部屋にお兄ちゃんがいることも忘れ声を出して泣いた。