ラブマジック[完]
俺の周りにいる連中は次に次に「おめでとう」なんて言ってくるが。
正直、嬉しくもなんともなかった。
休み時間。
一人になった時。
ドンッ!
誰かとぶつかって、相手がよろける。
ぶつかって来たのはそっちで、俺は悪くねぇ。
だから、そのまま何もなかったように去ろうとしたら、
「そ、相馬くん!」
少し離れてる所から呼ばれる。
振り向けば、同じクラスの女子。
名前は知らねぇがいつも騒がしいやつ。
「何だよ」
何もねぇなら、行くぞ。
「きょっ今日!誕生日何でしょ!?」
あ?
何だ、話し聞いてたのかよ。