天然お嬢様の恋はどこまでもマイペース
「こんばんわ」
すでにお化粧も落とし、パジャマ代わりの部屋着に着替えてた由梨が出迎えてくれた。

「お邪魔します」
私も一切遠慮することなく、大理石の玄関を進んでいく。

「こころは?」
「寝たわ。何時だと持っているのよ」

「ごめん」
さすがに非常識な時間だった。

「まあ座りなさい。お茶でも入れるから」
きっと迷惑だろうに、キッチンへとお茶を入れに行く由梨。

「ねえ、お兄ちゃんは?」

「出張よ。アメリカへ10日間。今週は帰らないわ」

へー。
相変わらず忙しいのね。

「紅茶でいい?」
「うん」

そういえばかなりお酒を飲んだから、温かい飲み物でホッとしたい。
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