天然お嬢様の恋はどこまでもマイペース
まずはアイドルグループの女の子2人。
2人とも10代の割には大人っぽくて、私の方が年下に見える。

「よろしくお願いします」
「はーい、よろしくね」

照明がつけられ、大きな扇風機で風が当てられる。

私は撮影の現場が大好き。
有名人に会えるし、何よりもこの非日常な感じがたまらない。

「爽子ちゃん、風を下から当ててくれる?」
「はい」

カメラマンさんの指示で、風を当てる。

うーん、綺麗。
風に揺れるさらさらストレートヘアと、妖艶な表情。
女の私が見ても、息を飲むほど。

「いいねえ。ちょっとずつ視線を動かして」

指示をされると、上目遣いだったり、うつろな表情だったり、次々に表情を変える。
さすが、プロ。
< 141 / 186 >

この作品をシェア

pagetop