天然お嬢様の恋はどこまでもマイペース
「どうぞ」
綺麗な秘書さんが、お茶を出してくれた。

「ありがとうございます」

ここは高杉建設の社長室。
爽子のお父さんの会社。

高杉邸で爽子に手を上げてしまってから3日後、俺はお父さんに呼び出された。

「田島くん、忙しいのにすまないね」
1つ前の会議が長引いたらしく、駆け込むように入ってきたお父さん。

「いえ」
まるで叱られる前の子供のように、緊張している俺。

「そんなに緊張しないでくれ。別にとって食おうってわけじゃないんだから」
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