天然お嬢様の恋はどこまでもマイペース
「・・・」

「ご両親に謝りなさい」
返事をしない私に、なおも詰め寄る。

パパはいつも優しくて、子供の頃から叱られた記憶がない。
ママも口うるさいけれど、叱りつけることや手を上げることはしなかった。

「爽子っ」
泰介に怒鳴られた。

「・・・心配かけて、ごめんなさい」
初めてぶたれたショックはあるけれど心配かけたのは事実で、素直に言葉が出た。

その後、私の様子を察したパパが「話はまた後日にしよう」と、泰介を帰してくれた。

私はボロボロと泣き出してしまった。


「あなたが怒られるようなことをしたのよ」とママに言われ、
心配して毎日のように連絡をしてくれた泰介の気持ちを考えれば、叩かれても仕方ないと思えた。

夕方には普段帰ってこないお兄ちゃんまで顔を出し、私はこんこんと説教された。
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