アンバランスな想い

外から見た橘家

「お姉ちゃん
瑛ちゃんとの会話
私にはよくわからなかったんだけど

どういう意味？」

瑛ちゃんを見送った私は
ソファに座っているお姉ちゃんに
質問にした

お姉ちゃんはビールを片手に
私を見た

「簡単に言うと
瑛ちゃんのお母さんは
私たちが嫌いってこと」

え？
どうして？

頭が真っ白になった

「外に男をつくるような女に
育てられた子と
大事に育てた我が子を
接触させたくないんでしょ？」

だから瑛ちゃんが怒ってた

冴子さんは
私たちの家庭環境を見て

私たちの性格を決めつけられた

男をつくって
逃げるように
離婚して飛び出した母親に
育てられた私たちは

不良だと
思われた？

父親も他の女性と結婚して
家を出たような家で生活している

娘二人は


礼儀知らずで
不潔な子だと
思われた？

汚れていると
思われたんだ

私は床に座り込んだ

「落ち込むことないのよ

スーちゃんは
良い子だもの

何も知らない人に
勘違いされたって
心を痛める必要ないの！

そうでしょ？
そんなのスーちゃんの
時間が勿体ないよ」

「お姉ちゃんって強いね」