アンバランスな想い
「ショックなんですけど?
百合子の彼氏って
クラスメートじゃん

ってことは連れてくる男子って
みんな
顔見知りじゃんか」

私は思わず声をあげた

百合子は彼氏と仲良く腕を組む

私と順子は不満そうに男子二人を見た

「俺ら、かる~く
馬鹿にされた?」

小川と小林が腕を組んで
不機嫌な顔をした

「毎日、見てる男子と
遊べって
言われても…ねえ」

「新鮮味がないよね」

順子と私が言う

「俺らだって
男みたいな女と
遊んだって
つまんねーけど」

小川が口を尖らせた

「男みたいな女とは
きっと私のことよね~?」

私は小川を睨む

順子は女性らしい体つきだ
出るところはきちんと出ている

それに比べると私は

胸はぺちゃんこ
髪も短い
手足は細いけど

魅力的という雰囲気はなく
ガリっとしている

なぜ
瑛ちゃんが
好きだと言ってくれたのか…
不思議な体系だ

「小川だって
他人のこと言えないでしょう

身長、私よりひ、く、い!」

「チビって言うな!」

「言ってないけど
心の中では
思ってたりして?」

「貧乳に言われたくないね」

「貧乳でも胸はあるし
私が気にしてないから
大きかろうが
小さかろうがいいの」

小川と言い合う姿を
順子と小林が笑ってみていた
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