アンバランスな想い
「すみれは
やっぱこうじゃなくちゃ!」

百合子も笑顔だ

「あれ?
小泉と谷山じゃねえ?」

一喧嘩して
落ち着いたところで

小林が声があげた

指をさしている方向に
目をやると

お姉ちゃんと瑛ちゃんが
言い争いをしながら歩いていた

え?
ちょ…

なんでこんなところに
二人がいるのよ

「なんか
親密そうだね」

順子が目を見開いて
お姉ちゃんと瑛ちゃんを眺めていた

言い争っている二人は
私たちに気付いていない

「生徒会長の次は
小泉か…
良い女はモテるな~」

羨ましそうに小川が声をあげた

「俺も付き合いてぇ」
続けて小林

「ここは…
知らん振りってのはどう?」

私の提案に
全員が首を横に振った

「こんな面白い場面を
見逃せと?」

「からかわないと
気が済まないね」

男たちは鼻息を荒くする

「あぁ、私の小泉先生が…」
百合子がショックに声をあげる

「なんで喧嘩してるのかな~」
順子は足を動かした

つられて全員がお姉ちゃんたちに
近づいて行った
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