アンバランスな想い
「谷山ってさ
彼氏、いんのかな?」

放課後の教室
私と順子と百合子の三人で
机をくっつけて
話をしていた

もちろん
お菓子も広げて

ちょっとしたお茶会?
三時のオヤツ感覚で

時間は4時半だけど

まあ、いいよね

百合子の発言に
順子がうなり声をあげた

「あ~
どうかな…
だってさ、松川先輩と噂になったし

いそうだけど
彼氏ってより
セフレが多そう?」

「百合子、どうしたの?
谷山、嫌ってたのに」

私の質問に
百合子が指をたてた

「嫌いな先生が
好きな先生といちゃついてたら
どうする?」

「別に…
だって好きな先生、いないもん」

「すみれに質問した私が
馬鹿だったかも」

百合子の視線が
順子に向く

「もしかして
小泉先生?

マジ?
あの二人、親しげ?」

「うんうん
かなり!

だってさ
数学研究室と保健室って
全然、違う場所にあるのに

谷山が保健室の窓越しに
小泉先生と話をしてるの~

笑い声なんか
あげちゃって

ちょーショック」

百合子が机に伏せた

実際に
あの二人
仲良しだから

お姉ちゃんなら
話に行きそうだよね…
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