ヴァンパイア†KISS
「ウルフ、キスして」
「君の願いなら、何度でも」
「ほんとうに?100年よ。100年たってもキスしてくれる?」
「100回でも、100年でも」
そうして、二人は100年ぶりに出会った恋人のように、
この世で最も甘美なキスを交わした。
エマは心の片隅で感じていた。
ウルフガングの命はもう長くないかもしれない、と。
彼のバイオレットの瞳の奥に、微かな哀しみの涙を見つけながら………。