ヴァンパイア†KISS
わたしはそこでハタとカルロがわたしをここで待っていたことを思い出し、カルロに訊ねた。
「カルロ、なんでわたしがここに今日来るって知っていたの?」
カルロはニコっと笑って立ち上がると、足元で眠っていた黒猫のエイダを抱き上げた。
「エマ様は眠りながらもずっとあなたに思念を送っておられました。エマ様とウルフ様の100年前の想いを伝えようという想いが私にも伝わってきました。ですので、ご子孫で在らせられるあなたならその想いを無意識にでも受け取り、必ずここへ参られるだろう、と」
「……この場所は、二人が初めて結ばれた場所だものね…」
「ええ…。そしてこの十字架をエマ様がウルフ様に差し上げた場所でもあります」
カルロはそう言うと、エイダが首にかけている十字架にそっと触れた。
十字架は100年たっているとは思えないほどの金色の美しい輝きを放っていた。
「…それが、あの時の十字架!」
「はい。ウルフ様はエマ様をヴァンパイアにされた時からこの十字架をする資格がないとずっとはずされていましたが、大切に持っておられました。ですが、エマ様を地下牢に置いて出られる時に、お二人の愛を繋げたキューピッドでもあるエイダにこの十字架を託されました」
エイダはカルロの腕の中で、気持ち良さそうにすやすやと眠っていた。
もう100年を超えて生きている猫だなんて信じられないという想いがこみあげた。
「ねぇ、カルロ。エイダもカルロも100年を超えてこうして生きているのよね?それなら……ウルフはまだどこかで生きているんじゃって期待しちゃいけない、かな……」
カルロは大きな瞳をハッとしたように見開くと、少しして寂しげな笑顔で首を振った。
「カルロ、なんでわたしがここに今日来るって知っていたの?」
カルロはニコっと笑って立ち上がると、足元で眠っていた黒猫のエイダを抱き上げた。
「エマ様は眠りながらもずっとあなたに思念を送っておられました。エマ様とウルフ様の100年前の想いを伝えようという想いが私にも伝わってきました。ですので、ご子孫で在らせられるあなたならその想いを無意識にでも受け取り、必ずここへ参られるだろう、と」
「……この場所は、二人が初めて結ばれた場所だものね…」
「ええ…。そしてこの十字架をエマ様がウルフ様に差し上げた場所でもあります」
カルロはそう言うと、エイダが首にかけている十字架にそっと触れた。
十字架は100年たっているとは思えないほどの金色の美しい輝きを放っていた。
「…それが、あの時の十字架!」
「はい。ウルフ様はエマ様をヴァンパイアにされた時からこの十字架をする資格がないとずっとはずされていましたが、大切に持っておられました。ですが、エマ様を地下牢に置いて出られる時に、お二人の愛を繋げたキューピッドでもあるエイダにこの十字架を託されました」
エイダはカルロの腕の中で、気持ち良さそうにすやすやと眠っていた。
もう100年を超えて生きている猫だなんて信じられないという想いがこみあげた。
「ねぇ、カルロ。エイダもカルロも100年を超えてこうして生きているのよね?それなら……ウルフはまだどこかで生きているんじゃって期待しちゃいけない、かな……」
カルロは大きな瞳をハッとしたように見開くと、少しして寂しげな笑顔で首を振った。