ヴァンパイア†KISS
教会の鐘の音が聴こえる中、わたしたちは庭で遊びまわる子供たちをほほえましく見回しながら教会へと入っていった。
教会の中では、ちょうど子供達がマリア像の隣に集まり讃美歌を歌っていたところで、わたしたちは後ろの方の長いすに腰掛けてその歌に聴き入った。
カルロもつられるように賛美歌を口ずさむ。
その歌声は天使のようでわたしは一時何もかも忘れてその歌声に癒されていた。
シエルはほんとうに無垢な表情ですやすやと眠っていた。
そしてちょうど賛美歌が終わりを告げる頃。
シエルを抱きながら子供達に見入っていたわたしの腕をエイダがその口で引っ張ると、首をめいっぱい上に上げる動作をした。
「エイダ?どうしたの?」
首をかしげるわたしに、
「エイダは、首にかけてある十字架をカレンに取って欲しいのではないでしょうか?」
と、カルロが落ち着いた声で言った。
「そうなの?」
わたしは半信半疑でそっとエイダの首にかけてある十字架に手をかけるとそれをすっと抜き取った。
エイダはその瞬間、わたしの手にあった十字架を口にくわえると、わたしの膝の上で寝ているシエルの胸元にそれを置いた。
「え!?」
わたしは一瞬驚いた声をあげ、カルロもきょとんとそれを覗き込んだ。
エイダはすやすやと眠るシエルを恐らく笑顔で見つめながら、その胸元の十字架が落ちないようにその前足でしっかりと支えていた。
教会の中では、ちょうど子供達がマリア像の隣に集まり讃美歌を歌っていたところで、わたしたちは後ろの方の長いすに腰掛けてその歌に聴き入った。
カルロもつられるように賛美歌を口ずさむ。
その歌声は天使のようでわたしは一時何もかも忘れてその歌声に癒されていた。
シエルはほんとうに無垢な表情ですやすやと眠っていた。
そしてちょうど賛美歌が終わりを告げる頃。
シエルを抱きながら子供達に見入っていたわたしの腕をエイダがその口で引っ張ると、首をめいっぱい上に上げる動作をした。
「エイダ?どうしたの?」
首をかしげるわたしに、
「エイダは、首にかけてある十字架をカレンに取って欲しいのではないでしょうか?」
と、カルロが落ち着いた声で言った。
「そうなの?」
わたしは半信半疑でそっとエイダの首にかけてある十字架に手をかけるとそれをすっと抜き取った。
エイダはその瞬間、わたしの手にあった十字架を口にくわえると、わたしの膝の上で寝ているシエルの胸元にそれを置いた。
「え!?」
わたしは一瞬驚いた声をあげ、カルロもきょとんとそれを覗き込んだ。
エイダはすやすやと眠るシエルを恐らく笑顔で見つめながら、その胸元の十字架が落ちないようにその前足でしっかりと支えていた。