ヴァンパイア†KISS
「デュオ……」
胸がいっぱいでそれ以上の言葉が出てこない。
デュオも月明かりだけの暗がりでわたしをじっと見つめて立ち尽くしていた。
それでもいっこうに動かない様子のわたしに、デュオはふっと微笑むと、
「観客は月だけだと思っていたが…」
そう言ってわたしに向かって手を差し出した。
「おいで、カレン」
ドキン…。
「だ、だめ、わたし、これ以上は…かずちゃんを傷つける…」
「…じゃあ、なんで来たの?」
「……なんでって…」
言葉に詰まったわたしは、はぐらかそうと必死に言葉を探した。
「デュ、デュオは、ルシアのこと、愛しているんでしょう…?」
思わず言ってしまった自分の言葉に自分がどうしようもなく傷ついていた。
デュオが他の人を愛しているなんて、やっぱり…嫌だ。
デュオは差し出していた手を下ろすと、囁くように話し出した。
「…愛しているよ。その血も、体も。私たちは双子として生まれ、生を受けたその時から一心同体だった。何も言わなくても心は通じている。体が通ずる時、それを実感する。私たちはそうやって長い間、お互いの離れてしまった体を求め合ってきた」
耳を塞ぎたい衝動に駆られる。
バカなことを聞いたと、自分を心の中で罵っていた。
……二人の絆は、絶大なんだ…!!
「……ただ」
デュオはそこで私へ向かってゆっくり歩き出した。
「……ただ…?」
胸がいっぱいでそれ以上の言葉が出てこない。
デュオも月明かりだけの暗がりでわたしをじっと見つめて立ち尽くしていた。
それでもいっこうに動かない様子のわたしに、デュオはふっと微笑むと、
「観客は月だけだと思っていたが…」
そう言ってわたしに向かって手を差し出した。
「おいで、カレン」
ドキン…。
「だ、だめ、わたし、これ以上は…かずちゃんを傷つける…」
「…じゃあ、なんで来たの?」
「……なんでって…」
言葉に詰まったわたしは、はぐらかそうと必死に言葉を探した。
「デュ、デュオは、ルシアのこと、愛しているんでしょう…?」
思わず言ってしまった自分の言葉に自分がどうしようもなく傷ついていた。
デュオが他の人を愛しているなんて、やっぱり…嫌だ。
デュオは差し出していた手を下ろすと、囁くように話し出した。
「…愛しているよ。その血も、体も。私たちは双子として生まれ、生を受けたその時から一心同体だった。何も言わなくても心は通じている。体が通ずる時、それを実感する。私たちはそうやって長い間、お互いの離れてしまった体を求め合ってきた」
耳を塞ぎたい衝動に駆られる。
バカなことを聞いたと、自分を心の中で罵っていた。
……二人の絆は、絶大なんだ…!!
「……ただ」
デュオはそこで私へ向かってゆっくり歩き出した。
「……ただ…?」