ヴァンパイア†KISS
何よりも強き微笑み
神藤社長たちが去ってから3日が過ぎようとしていた。
その間、わたしは早く結果が知りたくて落ち着かない気持ちになりながらも、城で神藤社長からの知らせを待った。
城の2階の窓からよく晴れた空に流れる柔らかな雲を見上げる。
ここにいると、時が止まったように思えた。
広く、静かなヴァンパイアの城の住人たちは昼間はぐっすりと眠りについている。
なんの音も聞こえないこの空間にいると、わたしの心は安らいだ。
孤独なんて通り越して「無」になった気持ち。
もし時を止めることができたなら、みんなこんな気持ちになれるのに。
時間が流れるから、孤独が怖い。
孤独が一瞬で終わるはずがないと、気付くから。
ヴァンパイアはもしかしたら、人間よりも弱いのかもしれない。
……「永遠の孤独」を知っているから。
城の正面にある庭園から子供のような笑い声が聞こえてきた。
「だめだろ~エイダ!そんな所に隠れたって尻尾出してたら!」
「…にゃあおう!」
窓から下を見下ろすと、カルロが楽しげに腹を抱えて倒れこんでいた。
茂みから黒猫のエイダが渋々といった様子で顔を出す。
「カルロ~!何してるの?楽しそうね!!」
大声でカルロに呼びかけると、
「エイダはかくれんぼが下手なんですよ。100年たってもちっとも上達しない」
カルロは愛しい者を見つめる笑顔でコロコロと笑う。
カルロは笑っているとほんとうに10歳の子供らしい顔になる。
本当はもう100年も生きているのに、不思議だ。
その間、わたしは早く結果が知りたくて落ち着かない気持ちになりながらも、城で神藤社長からの知らせを待った。
城の2階の窓からよく晴れた空に流れる柔らかな雲を見上げる。
ここにいると、時が止まったように思えた。
広く、静かなヴァンパイアの城の住人たちは昼間はぐっすりと眠りについている。
なんの音も聞こえないこの空間にいると、わたしの心は安らいだ。
孤独なんて通り越して「無」になった気持ち。
もし時を止めることができたなら、みんなこんな気持ちになれるのに。
時間が流れるから、孤独が怖い。
孤独が一瞬で終わるはずがないと、気付くから。
ヴァンパイアはもしかしたら、人間よりも弱いのかもしれない。
……「永遠の孤独」を知っているから。
城の正面にある庭園から子供のような笑い声が聞こえてきた。
「だめだろ~エイダ!そんな所に隠れたって尻尾出してたら!」
「…にゃあおう!」
窓から下を見下ろすと、カルロが楽しげに腹を抱えて倒れこんでいた。
茂みから黒猫のエイダが渋々といった様子で顔を出す。
「カルロ~!何してるの?楽しそうね!!」
大声でカルロに呼びかけると、
「エイダはかくれんぼが下手なんですよ。100年たってもちっとも上達しない」
カルロは愛しい者を見つめる笑顔でコロコロと笑う。
カルロは笑っているとほんとうに10歳の子供らしい顔になる。
本当はもう100年も生きているのに、不思議だ。