ヴァンパイア†KISS
「デュオ……!どうすればみんな元に戻るの!?このままじゃ、ガイアはユーゴのものになってしまう…!」
考え込むように真っ直ぐ前を見たまま視線を動かさないデュオ。
その時、静まり返ったダンスホールに、タンゴの音色が響き渡った。
ホールの中央を見ると、ユーゴが薄笑みを浮かべながらウルフを見つめていた。
「ウルフ、エクスタシーだよ。私の月の力は、全てのヴァンパイアからエクスタシーのエナジーを奪い取った。彼らに足りないのは、エクスタシーの力だ。それを与えることができれば彼らもお前の妻も元に戻ることができる。だが、体に与えるエクスタシーではだめだ。心に訴えかけるエクスタシーでなければな……どうだ?ウルフ。ここでタンゴを踊ってみないか?……くっく」
……タンゴ…!!
ウルフはたしか、タンゴは踊らないはずだ。
それも、10歳に戻ったエマとでは……。
じっと下を見つめたままユーゴの話を聞いていたウルフがゆっくりと顔をあげた瞬間。
ウルフの晴れ渡るような笑顔に、わたしはドキリとした。
「…タンゴなら誰よりも素晴らしい人物を知っている」
「…なんだと?この私よりも素晴らしいタンゴを踊れるヴァンパイアなど、この世には存在しない」
ウルフは10メートルほど先のわたしたちの方を振り返り、太陽のような輝きを放つ笑みを投げかけた。
「……デュオ、お前なら踊れる。誰をも魅了するエクスタシーを放つ情熱のタンゴを」
「ウルフ……!私は…」
「いや、私はお前に言ったはずだ、100年前に。タンゴを磨けとな。デュオ、お前とカレンならできる。今、ここで、カレンと一体になるんだ」
……デュオと、タンゴで一体になる…………!
考え込むように真っ直ぐ前を見たまま視線を動かさないデュオ。
その時、静まり返ったダンスホールに、タンゴの音色が響き渡った。
ホールの中央を見ると、ユーゴが薄笑みを浮かべながらウルフを見つめていた。
「ウルフ、エクスタシーだよ。私の月の力は、全てのヴァンパイアからエクスタシーのエナジーを奪い取った。彼らに足りないのは、エクスタシーの力だ。それを与えることができれば彼らもお前の妻も元に戻ることができる。だが、体に与えるエクスタシーではだめだ。心に訴えかけるエクスタシーでなければな……どうだ?ウルフ。ここでタンゴを踊ってみないか?……くっく」
……タンゴ…!!
ウルフはたしか、タンゴは踊らないはずだ。
それも、10歳に戻ったエマとでは……。
じっと下を見つめたままユーゴの話を聞いていたウルフがゆっくりと顔をあげた瞬間。
ウルフの晴れ渡るような笑顔に、わたしはドキリとした。
「…タンゴなら誰よりも素晴らしい人物を知っている」
「…なんだと?この私よりも素晴らしいタンゴを踊れるヴァンパイアなど、この世には存在しない」
ウルフは10メートルほど先のわたしたちの方を振り返り、太陽のような輝きを放つ笑みを投げかけた。
「……デュオ、お前なら踊れる。誰をも魅了するエクスタシーを放つ情熱のタンゴを」
「ウルフ……!私は…」
「いや、私はお前に言ったはずだ、100年前に。タンゴを磨けとな。デュオ、お前とカレンならできる。今、ここで、カレンと一体になるんだ」
……デュオと、タンゴで一体になる…………!