ヴァンパイア†KISS
『お前に私の全てを捧げよう。私はお前の愛に埋もれていたい』

『馬鹿な男。娼婦に身を捧げても、その身を滅ぼすだけだというのに』



わたしの誘う瞳に、ホール中の男が息を呑む空気が伝わってくる。

エクスタシーが体中から湧き上がる。



………自分の愛とエクスタシーに埋もれる体を止められない!!!



デュオの飛び散る汗すらも、愛しい。

愛しくて、愛しくて…………気が狂ってしまう………!!!



曲が終わるその瞬間。




ダンスホール中を割れんばかりに包み込む拍手喝采を聞く余裕すらもたない狂うほどの愛で、


わたしたちは、気がつくと、



――――激しいまでの口づけを交わしていた。





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