ヴァンパイア†KISS

プールサイドの罠

「ふ……はぅ…」

わたしの首筋を吸う甘い音に、体中が反応し、わたしは身をのけぞらせた。

血を吸われるかもしれない。

そんな不安も全て飛んでしまうほど、男が刻んでいく刻印は快感でわたしの体をビクンと震わせた。

「ん…ぃや…ぁ…!」

頭の芯が溶けていく。

でも体の震えはますます激しくなり、激しい快感にビクビクと波打つ。

キスしているわけでもないのに、こんなことって……!!

男は唇を離すと、ザバっと水から上がり、全身黒の服から水を滴らせ、わたしの前に立ち膝をすると、その両膝を広げ正座しているわたしの両足を挟む。

そして右手でわたしの顎をぐいっと上げると、言い放った。

「震えているな。そろそろ限界だろうと思っていたよ」

「な…」

「他の男とキスしたお仕置きだ」

男はわたしのブラの透けたシャツの胸をピタリと男の胸に密着させると、わたしの顎を垂直になるほど上に向けさせ、高みから一息でわたしの唇を舐める。

「ぅ…ふぅ…」

男はそのまま顔をわたしの胸の前まで傾けると、上に向けさせたままの唇を右手で塞ぎ、シャツの隙間からわたしの胸の谷間を男の甘い果実でチロチロと舐め回した。

「……ん…ふ…ぅう!」

口を塞がれて声が出せないわたしは呼吸困難になりそうなほど身悶えた。

でも、さきほどまであんなに激しかった頭痛が鎮痛剤を打ったように跡形もなく消え去っていた。

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