ヴァンパイア†KISS
真剣に見つめるデュオの視線は、何か重要なことを訴えるようにわたしの胸に刺さる。
「デュオ……エマ…さんを知っているの?あなたとキスしてから、時々エマを感じるの。ヴァンパイアと死ぬほどの恋をしたらしい彼女を……」
「まさか………」
デュオがわたしの顔をもっと見ようとするように、わたしの頬を両手で包んで引き寄せたその時。
カランと音がしてテラスのガラス張りのドアが開いた。
「……お兄様。ブルースがなんだか嘆いていたわよ。お兄様を怒らせてしまったって。お兄様も人が悪すぎるんじゃないかしら?けして人間に手を出さなかったお兄様だもの。ブルースが気づかなくて当然だわ」
「ルシア……」
う、わぁ……、銀髪の美女。
テラスの入り口には、腰まである美しい巻き毛の銀髪をまとうバイオレットの瞳の美女が立っていた。
上品で清楚な雰囲気を漂わせ、真っ白な肌に白バラのカクテルドレスがとても映えている彼女は、血を思わせる真紅のルージュさえ、可憐な印象を与えた。
「お兄様、人間の血は体に毒よ。そろそろわたくしとワルツを踊ってくださる?」
細く繊細な声でささやくように話すと、ルシアは左手をそっと差し伸べるように前に出した。
「……ああ、今行こう」
デュオはそう言うとわたしを離して立ち上がり、ルシアの手をとり歩き出した。
そして呆然と見守るわたしを思い出したように振り替えると、
「お前、名は?」
と、つぶやく。
「デュオ……エマ…さんを知っているの?あなたとキスしてから、時々エマを感じるの。ヴァンパイアと死ぬほどの恋をしたらしい彼女を……」
「まさか………」
デュオがわたしの顔をもっと見ようとするように、わたしの頬を両手で包んで引き寄せたその時。
カランと音がしてテラスのガラス張りのドアが開いた。
「……お兄様。ブルースがなんだか嘆いていたわよ。お兄様を怒らせてしまったって。お兄様も人が悪すぎるんじゃないかしら?けして人間に手を出さなかったお兄様だもの。ブルースが気づかなくて当然だわ」
「ルシア……」
う、わぁ……、銀髪の美女。
テラスの入り口には、腰まである美しい巻き毛の銀髪をまとうバイオレットの瞳の美女が立っていた。
上品で清楚な雰囲気を漂わせ、真っ白な肌に白バラのカクテルドレスがとても映えている彼女は、血を思わせる真紅のルージュさえ、可憐な印象を与えた。
「お兄様、人間の血は体に毒よ。そろそろわたくしとワルツを踊ってくださる?」
細く繊細な声でささやくように話すと、ルシアは左手をそっと差し伸べるように前に出した。
「……ああ、今行こう」
デュオはそう言うとわたしを離して立ち上がり、ルシアの手をとり歩き出した。
そして呆然と見守るわたしを思い出したように振り替えると、
「お前、名は?」
と、つぶやく。