花咲くその日まで
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名前を言おうとした時、携帯が鳴った。
「ごめんっ。」
そう言いながら携帯の会話ボタンを押した。
「もしも『何やってんのよーーーーー!!!!』
俺が話した瞬間に耳に電気が走ったような感じがした。
そう感じさせるほど大きな声だった。
その声の持ち主は
『あんた今何処にいるのよーーーー!!!「ちょっと声でかいよ!!母さん!!!」
そう俺の母さん。
『うるさいわよっ!2時にパラールホテル集合って言ったわよね!!』
「あ~。そうだったけ?」
確かそんな話もあったような、なかったような・・・・。
『ほんっと!いま何時か見てみなさいよ!!』
時計の短い針は2のところに、長い針は6のところに。
30分過ぎてる・・・。
それで母さんもあんなに怒るわけだ。
「ごめんごめん、まぁそんな怒んなよ。
今すぐそっちに行くから。」
『10分以内に来ないと、こずかい80%カットよ。』
プッ。ツーツーツー
電話が切れた。
母はとても怒っている。
これで10分以内に行かなければ、俺のこずかいが8割無くなる。
それだけは阻止しなければならない。
来月には欲しいゲームソフトが3つある。
それにもう予約済みだ。初回限定版。
今すぐに行かなければ。