花咲くその日まで

♪~♪♪~~♪~~♪

名前を言おうとした時、携帯が鳴った。

「ごめんっ。」

そう言いながら携帯の会話ボタンを押した。

「もしも『何やってんのよーーーーー!!!!』

俺が話した瞬間に耳に電気が走ったような感じがした。
そう感じさせるほど大きな声だった。
その声の持ち主は

『あんた今何処にいるのよーーーー!!!「ちょっと声でかいよ!!母さん!!!」

そう俺の母さん。

『うるさいわよっ!2時にパラールホテル集合って言ったわよね!!』

「あ~。そうだったけ?」

確かそんな話もあったような、なかったような・・・・。

『ほんっと!いま何時か見てみなさいよ!!』

時計の短い針は2のところに、長い針は6のところに。

30分過ぎてる・・・。
それで母さんもあんなに怒るわけだ。

「ごめんごめん、まぁそんな怒んなよ。
 今すぐそっちに行くから。」

『10分以内に来ないと、こずかい80%カットよ。』

プッ。ツーツーツー

電話が切れた。

母はとても怒っている。
これで10分以内に行かなければ、俺のこずかいが8割無くなる。
それだけは阻止しなければならない。
来月には欲しいゲームソフトが3つある。
それにもう予約済みだ。初回限定版。

今すぐに行かなければ。





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