花咲くその日まで
「あの。」

その言葉で俺の意識が現実に戻った。

「えっ。何?」

今すぐこの病室、病院を飛び出したい衝動が俺を襲う。

「悪い、急用ができたから今日はこれで。」

そう言い俺は病室を走りながら出て行った。

後ろからはまた看護婦が大きな声で俺を注意する。
だが、今俺にはそんなことを聞いている暇はなかった。

すぐパラールホテルに行かなければこずかい8割カットだ。

全力疾走で病院を後にした。

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