三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ零
【3】出会い
【奏太side】
俺は再び
欠伸をした。
結局、
俺は家に帰らないまま
外で朝を迎える羽目に
なってしまった。
今日は土曜日で、
学校が休みと言うのがせめてもの救いだ。
ーーと、夕べリリーが
入って行った家のドアが開く。
少し傷を負ったリリーは、
俺には気付かずに
古びた家を出て行った。
数時間前にこの家から
出てきたカップルと、
何かあったのか?
俺はそんなことを思いながら、
リリーの後を追う。
初対面だし、
タイミングさえ掴めれば
まずは挨拶をするべきだな。
早いとこ声をかけて、
リリーについて探りを入れて
連絡先を聞きだして、
そしたら家に帰って寝るか。