危険な愛に侵されて。
「さっきの続き、するか」
「……っ」
「せっかくいいところだったのに、お前が照れて台無しにするから」
そんなこと言って、雪夜の表情は楽しそうだ。
「自分でも制御できなくて…」
「何の制御?」
「……言わない」
「すっげぇかわいく求めてきたよな。“もっと”って」
ああ、恥ずかしい。
いつのまにか攻められる側へと変わってしまう。
やっぱり主導権はいつも雪夜に握られていた。
「……だって、雪夜のせい」
「へぇ、俺のせいか」
「うん、全部雪夜が悪い。
狂わせてくるから」
心に体、理性までもが雪夜によって狂わされて。
我を失った私は本能的になってしまう。
ただ“女”として雪夜を求めてしまったのだ。
「ならもっと狂わせてやろうか」
色気がダダ漏れである雪夜が、妖艶に笑う。
余裕たっぷりの笑み。
ああ、乱される。
この後もまた彼に乱されるのだということは目に見えていた。