危険な愛に侵されて。



「明日もまだ学校!」
「もうすぐ冬休み入るからいいだろ」

「嫌だ!それなら冬休み入ってからにしてよ」
「言われなくても冬休みは毎日って決まってる」

「な、に言って…」


雪夜の頭の中はいつもそんなことばかり考えているのか。

毎日だなんて絶対体がもたないに決まっている。


「とにかく今日は嫌だからね!」
「じゃあ今からデートな」

「……デートデートって、こだわりすぎ」


素直に言うことを聞くのは嫌だったため、余計なことを言ってしまう私。


「たまには健全なことしてもいいだろ」
「冬休みは私を抱きまくるのに?」

「だからこそだろ」


ニヤリと悪そうに口角を上げてくる彼。
私が何を言おうが自分の意志を貫くつもりだ。


「……はぁ、まるで暴君ね」

「まあ今日抱かれたくなかったら、大人しく俺についてくることだな」

「ちょ、待って…」


大人しくって言いながら、私の腕を無理矢理引っ張ってくる彼。

完全に矛盾している。

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