こうやって生きてきた
兄、かつおは
荒れていた…

まだ離婚する前は

私が小学校から帰ると電話をしていた兄…
家は狭いのでランドセルかなにかが当たって
通話が切れてしまった…

あゆみ 「あ、ごめんなさい」

かつお 「てめぇー許さねーからな!あとでぶっ飛ばすから待ってろ!」

とトイレから聞こえる声に
びくびくしながら健気に待ってしまった…
母はパートで家にはいない

今いるのは兄と私…

怖い怖い、どうしよどうしよと
頭の中はくるくるくるくる…

かつお 「てめぇー」 と
始まった…

時間は分からない。
多分数分…

息が出来なかった…
苦しかった…

ただ幼いながらにも
暴力は権力を持つことを知っていった
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