僕ら、シンドローム
こよりの憂鬱🎸
こよりは、急いでいました。

ちなつちゃんと待ち合わせしているのに寝坊してしまったのです。

「ヤバイ!遅れるぅ〜」

運動が苦手なこよりは、すぐ息切れしました。

しかし、幸いな事に待ち合わせ場所はもう目の前です。

小さな駅が見えてきました。

「あっ、こより!遅い。」

流石ちなつです。

もうすでに待ち合わせ場所にいました。

「ごめんごめん!」

こよりは頭をかきながら言いました。

ちなつは、髪がサラッサラで、スタイルも良くて、美人です。

しかし、性格はツンツンしていて、全然優しくありません。

けど、褒めると顔が赤くなります。

いわゆる『ツンデレ』だね。

一方、こよりは…

短足、髪はボサボサ、おっちょこちょい、ドジ、…

ダメダメな子ですが、心優しい女の子です。

「今日は入学式よ。頑張らないと!」

ちなつはやる気満々です。

しかし、

「入学式って何頑張んの?」

こよりは、カバンからもちもちチョコパンを取り出し、食べました。

「あんた、今日弁当無いわよ。」

「えーっ!!学食食べたかったぁ〜。購買部行きたかったぁ〜」

「そんなに食べてたら太るわよぉ〜」

ちなつがこよりのお腹の脂肪を揉みました。

「きゃあああっ!くすぐったい〜」

すると、電車が動き出し、二人は椅子に転んでしまいました。

車内には二人以外誰もいませんでした。
< 2 / 3 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop