運命の恋~もしもあの時・・~
「忙しいんだね。無理してお昼出なくても…」

そう言うとタブレットから顔を上げて眉間にシワを寄せる。

「俺だってたまには香織の顔みたいし、本当は毎日みたいけど…癒されたっていいだろう?」

えっ?私で癒される?
なんだか妙にくすぐったく涙の出そうな言葉だった。
最近では劣等感が強く、人を癒せるなんて思ってなかったから。
旦那もあの子に癒やしを求めてたみたいだから…。
またタブレットに目を戻し扱っている。

「ヨガはキツイけどだんだんと慣れてきたのよ。体が硬くて形にもならなかったけど最近は真似事程度に出来るようになってきたと思う!」

私の話を聞き、笑っている。

「確かに香織は始め硬かったもんな。でもしたあとすっきりするってハマってヨガのインストラクターだもんな。すごかったよ!」

そっか私ヨガに向いてるのかな!?
信じ難い私じゃない私の話は本当に自分にしっくりくる。
本当にもうひとり私がいる気がする。
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