運命の恋~もしもあの時・・~
「もう一回、もっと、もっと」

「ひろ……ひろ…」

田邉さんの顔が近づいてきて唇が触れそうになったとき、

ピンポーン、

玄関のチャイムが鳴った。 

二人で固まっているとまた

ピンポーン

慌てて田邉さんを押しのけ起き上がると

「ここで待ってて」

と田邉さんは怪訝そうな顔をして玄関に行こうとする。

思わず裾を掴んで「涙拭かないと」って言ってしまった。

「あぁ、ごめん。」

さっとティッシュで顔を拭き玄関に行ってしまった。

なんの「ごめん」だろう?
誰か来なければ私自身流されるところだった…
何やってるんだ

私もティッシュで目元と唇を拭いた。
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