運命の恋~もしもあの時・・~
「香織、遅くなってごめん。課のお祝いがあって参加したんだ。なかなか抜けられなくなっちゃって…」

言い訳をしている旦那に腹も立てれないほどの脱力感があった。
はぁ、何だか今日は疲れたな…

「そう、なら私は先に休ませてもらうね。お休みなさい。」

寝室に戻ろうとした時腕を掴まれ、抱きしめられた。

「ごめん、香織。心配して起きてたんだろう。」

心配?何だろう、自分の感情がわからない…

「離れて、臭いの。香水、匂ってるわよ。」

力なく押しのけると簡単に旦那は私から離れた。
呆然と立ち尽くす旦那を横目に寝室へ向かった。

「違うんだ、香織、聞いて香織。」

また腕を掴まれ引き寄せられる。

「だから、臭いの。もういいからやめて。」

「彼女、三浦さん飲み会ですごく酔ってて、僕の補佐だから周りから面倒を押し付けられたんだ。立てないくらいに酔ってたから抱えてタクシーに乗せた。それだけだよ。」

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